• 2016.6.29

    離婚で苗字を戻す際の基本ガイド

    離婚で苗字を戻す際の基本ガイド

    離婚によって苗字が婚姻前に戻るタイミングとは?

    婚姻によって苗字が変わった人は、離婚届を提出した時に原則として婚姻前の姓に戻ります。 離婚に関する手続きには、「苗字の変更に関する特別な書類」はありませんので、結婚前の苗字に戻ることを考えている方は、離婚届の提出をゴールと捉えてパートナーとの離婚協議を進めていくと良いでしょう。

    婚姻中の苗字を名乗り続けることはできないのでしょうか?

    離婚届と同時に「離婚の際に称していた氏を称する届け」を提出すると、パートナーと別れた後でも「婚姻中の苗字」を名乗り続けることができます。 民法767条2項および戸籍法77条の2に規定されるこの届出は、離婚から3ヶ月以内であれば家庭裁判所の許可は不要です。 これに対して3ヶ月を過ぎた段階で「やっぱり苗字を戻したい」となった場合は、戸籍法107条1項に基づく一般の氏の変更が必要となりますので、家庭裁判所の許可が必要となるためその手続きにはさまざまな困難が生じることになるといえます。 また離婚から3ヶ月以降に氏の変更を行う際には、家庭裁判所による許可がなされた後も、住所地か本籍地の役所に審判書と審判確定証明書を添付して「氏の変更届」を提出する必要がありますので、3ヶ月以内に苗字を変更するケースとは全く異なる手順を踏む形になります。

    2度目の離婚時には苗字はどうなる?

    離婚によって旧姓に戻る際には、「結婚する直前の氏に戻ること」という原則があります。 そのため、2回以上結婚や離婚をしている人の場合は、基本的に「今の氏のまま生活するのか?1つ前の氏を選ぶのか?」という2つの道しかありません。 「前の前の旦那さんの苗字にしたい」といった要望は日本の法律では受け入れられませんので、注意をするようにしてください。

    離婚後も婚姻中の苗字で暮らす人が増えている

    女性の社会進出が活況を迎える今の時代は、取引先や会社の同僚に離婚の事実を知られないために、旦那さんの苗字を名乗ったままにしているキャリアウーマンの方々が多く見受けられます。 また子供の将来を考えると「婚姻中に名乗っていた苗字のままが良い」といった結論に達する夫婦も多く見受けられるため、今の時代は、離婚によって苗字が絶対に変わるという風潮ではないと考えられます。 苗字や戸籍の変更は日々の暮らしのさまざまなシーンに影響しますので、疑問や不安がある場合は、離婚トラブルに強い弁護士に相談をすることをおすすめします。

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